こんにちは!
今回は文章や作文を書けるようになりたい子におすすめの本のご紹介です。
「文章を書く」ということは聞いたり読んだりしたことを思考した先に辿り着くところなので少し難易度が高いですよね。
しかし昨今重要視されている「読解力」を高めるためにも「書くこと」は重要項目なのです。
「読解力」とは、この「書くこと」も併せた3つのことを言います。
- 受信・受容 ;聞くこと、読むこと
- 思考・判断・創造;考えること、思うこと
- 発信・提示;話すこと、書くこと
特に3の発信・提示に関する「話すこと」や「書くこと」は苦手としている子も多いのではないでしょうか。
我が子たちも夏休みの宿題で、文章を書こうとしたときそんな問題に直面し、『めんどくさがりなきみのための文章教室』に出会ったことでたくさんのヒントをもらうことができました。
物語形式で楽しめる上に文を書く際の参考書にもなり得る本です。
短いスピーチ文や作分、読書感想文が苦手!という方はぜひチェックしてみてください。
恥ずかしながらまだまだ勉強不足なブロガーの私にとっても勉強になりました。大人も参考になりますよ。
『めんどくさがりなきみのための文章教室』/はやみね かおる
マットな質感のカバーにかわいらしい絵で思わず手に取りたくなる本でした。
右上にいる黒猫『マ・ダナイ』と主人公の作分を書けずに悩んでいる中学2年生の『文岡 健』(フミオカ タケシ/ブンオカケン)君とで物語形式で文章の書き方を教えてくれます。
まずはこの本の著者「はやみね かおる」さんについてご紹介します。
はやみね かおる
- 1964年生まれ
- 三重県伊勢市出身の児童文学小説家
- 小学校教師として、本嫌いの子どもに本を薦めるうちに自分でも書き始める
数々の受賞歴と著作
- 名探偵夢水清志郎事件ノート シリーズ
- 名探偵夢水清志郎の事件簿 シリーズ(ドラマ化)
- 怪盗クイーン シリーズ
- 虹北恭助 シリーズ
- 都会のトム&ソーヤ シリーズ (実写映画化) など
出典引用:Wikipedia
児童文学のプロが書いた子どもでも文章を書けるようになるための「実用書」です。
あとがきにはこう書かれていました。
この本には・・・
- ぼくが小さい頃からやってきたこと
- 小学校教師時代に子どもたちに教えていたこと
- 作家になった今も、やっていることや心がけていること
などを詰め込みました。
スペース的に書き足りないところもありますが、この本を読めば、確実に文章力は上がります。ぼくとダナイが、保証します。
では、もう少し詳しく本の中身を見ていきましょう。
本の概要
黒猫の「マ・ダナイ」と健(けん)の出会いから始まります。
この「マ・ダナイ」という猫はなんとおしゃべりできる猫。少し「吾輩は猫である」風です 笑
ダナイが健に文の書き方をおしゃべりしながら教えてくれるという、ほっこりする物語を楽しみながら文の書き方を勉強できます。
とは言え、内容は本格的で文を書くためのトレーニングを健といっしょに進めていくことで最終的には小説が書けるようになるところまで導いてくれます。
本の目次をご紹介。
【作文の宿題乗りきり 編】
- 書き出しは「たった2種類」から選ぶだけ
- めんどくさく感じるのは、才能がある証拠!
【トレーニング 編】
- 文章力アップの基本は読書だけでOK!
- 一日たった200文字の日記が小説家を作り出す
- とりあえず、好きな本を写してみる
- 書くことが「ない」人なんていない!書くことに「気がづく」コツを知らないだけ
- どうしても書けないなら話してみたら?
- 困ったときは・・・神様より「テンプレート」に頼る
【「表現力がある人」がこっそりやっていること】
- 伝わる文章は、「目」と「耳」と「鼻」と「舌」と「肌」で書く!
- 気持ちは「記号」にしてから文章にすると、なぜか伝わる
- まずたくさん書いて、いいところだけを残す
- 表現を豊かにするたとえは、連想ゲームでスラスラ出てくる
- 文章は見た目が9割。「最低限の正しい文」を書くだけでも、うまいと思われる
- 伝わる、わかりやすい、心に残る。短い文こそ、名文!
- 「難しい文章」を読めるようになると、伝える力も上がる
- テキトーに打っちゃダメ!「、」1つで文章は別モノになる
- 「文章の個性」は、「基本を守る」とにじみ出る
- 「ヤバイだけじゃヤバイ」から語彙を増やそう
- 小説を書くのに必要な「たった1つのこと」って?
- 好きな映画やドラマの「感動ポイント」を探そう
- 初めて小説を書くなら、主人公は自分にする
- サブキャラは5人まで!
- 原稿用紙たった10枚の「超短編」から始めよう
- 書き出しは超重要!だからこそ「とりあえず」書き始めてあとから直す
- 諦めそうになったら…必ず最後まで書き上げられる「魔法の言葉」!
- 「違った意見を持つ人」を出すと、小説はおもしろくなる
- 書き終わったら必ず、誰かに読んでもらおう
ENDING 文章力は、ありがたやありがたや。
あとがき
体感的には第一章は初級編で小学校中学年〜。第二章は中級編で小学校高学年〜。表現方法や文章を書くコツを学びます。第三章は上級編。これまで磨いてきた文章力で小説を書くことに挑戦します。
第1章「何を書いていいかわからない」を一瞬で解決する方法
健の作分が書けない、という悩みの理由にはこんなことが挙げられていました。
- 何を書いていいかわからない
- めんどくさい
- 文がうまく書けない
これ、作分を苦手とする子どもたち誰もが思うことですよね!
我が家の息子(小3)も手に取ってうんうん、とうなずきながら読み始めました。
そして「めんどくさく感じるのは才能がある証拠!」という言葉が響いたのか、すっかり夢中になって読み進めていました。
ママぁ!「めんどくさく感じるのは才能がある証拠」なんだってー!もしかしてオレは才能あるかも〜♪
第1章では誰でも取り組みやすい文章力アップのコツを教えてくれています。
少しでも「文章力をつけたい、作分を書けるようになりたい」と思っている子には具体的な取り組み方がわかり、ヒントとなると思います。
- 読書をする際にどこに注目して読んだら良いのかがわかる
- 毎日200字の日記を書いてみる
- 好きな本を写してみる
- どうしても困ったらテンプレートを頼る etc…
どれもただやるだけではなく、取り組む際のコツも提示されているので初心者でもやる気さえあればすぐに行動にうつせます。
息子は早速参考にして文を考えていました。
テンプレートとは言え一歩前進です。
ちょうど学級委員に立候補したくて、どんなスピーチをしたら良いか困ってたんだ。少しテンプレートをヒントにしたよ!こんな方法があるんだね。
第2章 「うまい文章をスラスラ書く方法」
第2章からは中級編です。これまでよりもっと具体的な文章の書き方を健といっしょに勉強します。
こちらはブロガーである私にもとても響きました。
表現方法の磨き方から文章の見た目にこだわった書き方、句読点の効果的な使い方なども解説されています。
健が書く文章も上達してくるので自分まで成長したような気になってきます。
こういった文章を書く、作文の手引きといった類の本は「ワークブック」であることが多いです。
ワークは用意されたテンプレートに沿って埋めていく作業をするだけなので簡単ですがいかにも勉強、という感じで手が伸びにくいです。
わからない、めんどくさい、という思いのままワークブックに取り組む前に一読しておくと、効果的に進められるでしょう。
日常生活の中で「文を書く」、ということにアンテナを張れるようになります。
読書感想文を書く前や、記述式の問題に取り組む際などにも一読することをおすすめします。
第3章 誰でも必ず小説が1冊書ける方法
ここからは小説を書くことにチャレンジ。少し難易度高めだぞ。
第3章では具体的に小説を書く方法が書かれています。
実践してみたら子どもでも小説の骨組みができて小説を書くというスタートラインに立てると思います。
腕試しをする機会におすすめしたいのはこちら、「角川つばさ文庫小説賞 こども部門」です。
角川つばさ文庫小説賞 こども部門
「角川つばさ文庫」では毎年夏に『角川つばさ文庫小説賞』というコンクールを行なっています。
- 主催者 :角川つばさ文庫編集部
- グランプリ:図書カート1万円分
- 応募資格:中学3年生以下
- 内容:小・中学生のみんなが、書きたい!読みたい!小説
青春、冒険、ファンタジー、恋愛、学園、SF、ミステリー、ホラーなど、内容は自由
長い夏休みです。小説を書くことにチャレンジするなんてとても有意義ですよね。
子どものうちの豊かな想像力を膨らませて出来上がる作品はこの年齢ならではの素晴らしいものになるかも知れません。
なにげなく踏み出した一歩が夢につながるかも知れませんよ♪
小学生向け作文通信教育講座「ブンブンどりむ」
「書く力」を重点的にじっくり伸ばしたい方には通信教育講座もあります。
それこそ「書く」ということは段階を踏んだ練習が必要で時間もかかります。
小さい頃から取り組むことで国語力(読解力)を総合的に伸ばしていけるでしょう。
ブンブンどりむ 無料体験キット申し込みはコチラ明治大学文学部教授の齋藤孝先生が監修しています。
中学生用通信教材「中学生のための作文力読解力トレーニング」はこちらhttp://www.the-sakubun.net/sakubun-training/
まとめ
インプットした物事を捉えて熟考し、自分の言葉としてアウトプットする力はこれから社会で活躍する人たちにとって必要となるスキルです。
日常生活の中で楽しみながら身につけていけたら理想的ですよね。
これから手に取るたくさんの本のうちのひとつにこの一冊を入れてあげることをおすすめします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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